KAGURA

NAMM2017レポート【KAGURA出展編】

シュンスケです。
NAMM Show 2017にKAGURAを持って乗り込んできましたので、そのレポートを前後編に分けてお送りします。

NAMM Showってなに?

NAMM Showとは、アメリカアナハイムで毎年1月に開催されている、世界最大の楽器ショーです。YAMAHAやRolandを始め、世界中の楽器メーカーや音楽機器メーカーがこの時に新製品を発表するなど、音楽関係者が一番注目しているイベントです。

NAMM2017

会場はアナハイムのコンベンションセンター

テック系、スタートアップ系の企業が出展するトレードショーとしては、SXSWやCES(米国)、WebSummit(欧州)などがよく知られていますが、NAMM Showはあまり馴染みがないかもしれません。僕自身、KAGURAを楽器として世界展開しよう、と決心するまで知りませんでした。一方で、音楽関係者には知らない人がいないくらい有名なイベントです。実際、弊社のサウンドクリエーターに聞いたところ、一度は行ってみたいイベントだとのこと。
そんなところに出展してきたので、その様子を皆さんにお伝えします。

出展の様子と出展料

実は、NAMMへの出展は昨年に続き2回目なんです。
1回目は、KAGURAが音楽関係者の反応を見るためのマーケティングリサーチ目的でした。まだ製品化がどうなるかも未定でしたし、テック系の人達の反応はよくても、ミュージシャンや楽器屋さんに鼻で笑われるようではお話にならないわけで。

昨年の展示の様子

昨年の展示の様子

結果、反応は上々でした。
プロのミュージシャンから、ハンドパフォーマー、そして楽器のバイヤーまでほとんどの人から、製品化されたら買う、早くMac版作って、等々、超ポジティブな意見や要望を得られました。こんなん楽器じゃなくておもちゃだ、って言われたのは、1人だけ。これは絶対にちゃんと製品化して世に出さなきゃいけない、と決心して1年、ついに販売の目処がついての出展となりました。

昨年に引き続き、MMA(アメリカのMIDI規格団体)のブースをシェアする形ですが、今回は昨年の反省を活かしつつ、さらに「3月発売開始!」というニュースをひっさげての出展です。

しくみデザイン、アメリカで開催の世界最大級の楽器ショーで新世代楽器ソフトウェア「KAGURA」の製品版を発表】(プレスリリース)

スタートアップでNAMMに出展しようか悩んでいる人がどれくらい居るかわかりませんが、ご参考に。
出展料は、1sq.ft.あたり32.65ドルで、最小単位が10フィート×10フィートで100平方フィートなので、3,265ドル(約38万円)から、になります。SXSWと同じくらいです。アメリカの展示会の出展料の相場がこれくらいということなのでしょう。ただし、これはブース使用料だけなので、ここにさらに、電源の申し込みやインターネット回線(必要なら)の申し込みをしなきゃいけなくて、そして、絨毯やらテーブルやら椅子やらのレンタルも必要で、費用がどんどん乗っかっていきます。アメリカのイベントはFREEMANという設営会社が入っていることが多く、FREEMANを使わないという選択肢がないため、家具のレンタルやパネルの作成など非常に割高です。

price2018

2018年度の出展料(NAMM公式サイトより)

我々は去年に引き続きMMAのブースに約25万円ずつ5,6社でシェアすることになったので、申し込み手続きさえすればあとはMMAの方で絨毯や電源やロールアップサインまで用意してくれて楽ちんでした。
ただ、ロールアップサインのデータがこちらの思惑と違う感じに印刷されてしまって、ちょっと残念なことに。下に余白のあるデータをおくったのだけど、色の付いてる部分だけを真ん中に印刷されてしまったんですね。
KAGURA_banner
上の方に映像が表示できたので結果オーライ。
コミュニケーションを密にしていたら回避できたかというとそういうわけでもないので、現場でいかに臨機応変に対応できるかが、こういうときは大事になってきます。

1人での海外イベントへの出展もだんだん慣れてくると、どんどん荷物が少なくなっています(機内持ち込み可の荷物に収まるように)。今回持って行ったものはこれ。

・PC2台(Windows RealSense内蔵15インチ、MacBook Air13インチ)
・プロジェクター(EPSON EB-1771W)
・KAGURAステッカー2種類
・インフォメーションカード(パンフレット代わり) 400枚

前回持参した小型スピーカーが非力すぎてパフォーマンスが悪かったので、今回は現地に住んでいる友人(展示も手伝ってもらいました)が、移動できる大きめのスピーカーを用意してくれました。今年は周りがうるさかったので、これが非常に助かりました。
ちなみに、アメリカで展示会をする際にはモニターやスピーカーは持って行く苦労を考えたら、現地のベストバイ等で購入して終わったら誰かにあげちゃうほうが効率良さそうです。(実際に日本からの出展者でそうしている方々もいました)
プロジェクターは割と明るいものを持って行きましたが、インパクトが全然足りませんでした。次回は現地で安いテレビを買います。

MMAブースの方がKAGURAが気に入って僕の代わりに説明までしてくれるように

MMAブースの方がKAGURAを気に入って僕の代わりに説明までしてくれました

カードのデザイン

カードのデザイン

A4のパンフレットは、特に海外ではかさばるので敬遠されがちです。それに比べてカードだと、持っていくときの荷物も少なくてすむし、結構もらってくれるのでお勧めです。今回、400枚持って行ったのですが、1日残してほぼなくなってしまいました。小さいブースだったら、600枚くらいがちょうどよいかなと思います。

ステッカーは、たまに凄くほしがってくれる人がいますが、効果としてはカードの方がよいと思います。荷物を減らすには、ステッカーはなくてもよいでしょう。アメリカ人はステッカー好き、と聞いていましたがそんなことないです(笑)。まあ、KAGURAのブランド力がまだまだ無いからですけど。

海外の展示会に出展するということ

2016年は、意識的に海外のイベントに出るように心掛けました。
NAMM2016(アナハイム)から始まり、Sonar+D(バルセロナ)、J-POP Summit(サンフランシスコ)、DISTRICT(アブダビ)、Slush Shanghai(上海)、Global Innovator Conference(北京)、WebSummit(リスボン)、Slush(ヘルシンキ)、そして、DOIT(台北)。
自分から出展をしたものもあれば、ご招待を受けて講演やら展示やらをしたものもあります。
Sonar+Dでは、ピッチコンテストで優勝までできました。

博多が生んだ最先端楽器「KAGURA」、バルセロナのSonar+D音楽スタートアップ・コンペでグランプリ獲得!】(All Digital Music)

そして、1年かけて英語も少しずつ上達してきました。
「英語ができるようになってから海外に出て行こう」、じゃなくて、「海外に行かざるを得ない状況を作れば英語は上達するだろう」という、怠け者の発想の成果です。
実際のところ、英語は話せるべきだと思いますが、話せなくてもネタ(面白いプロダクト)があればなんとかなります。まあ、まさか自分が台湾で英語で講演をすることになるなんて、1年前には想像だにもしませんでしたが。

はたして、海外の展示会に出展するべきか?
コストも時間もかかります。そのくせ、すぐに売り上げに結びつくわけでもない。だから何でもかんでも行った方がよいとまでは思いません。でも、いろんな経験値の上がり方は半端ない。
できれば、違う国の違うイベントにいくつか挑戦すると、その国の空気感を肌で感じられて面白いと思います。展示会に出るだけじゃなくて、街を歩いてみると、WEBの情報ではわからないことが見えてきます。

旅行じゃなくて、展示を見に行くだけじゃなくて、どうせ行くなら、出展者として行くと効率がよいかと。とはいえ、空気感を得てるばっかりじゃ意味が無いので、今年は、どうやってビジネスにしていくか、という視点で進んでいく予定です。

以上、前編はKAGURAのこと、個人的なことが中心でした。
後編は、NAMM会場のその他の様子のレポートです。

→後編はこちら